上海生活2週間目にして本格的な観光デーがやってきました。この日も夫の母の友人に案内してもらいながら、静安寺のアジア最大Appleストアから豫園、南翔小籠包の名店、話題のHEYTEA、南京路歩行街、そして外灘の夜景まで、上海観光の定番+αを一気に巡りました。実際に歩いた順番でレポートします。
目次

静安寺で合流、まずはアジア最大のAppleストアへ
朝、夫の母の友人と静安寺駅で待ち合わせ。駅からすぐの場所にあるApple静安にまず立ち寄りました。実はここ、2024年3月21日にオープンしたばかり(私たちが訪れた4月14日はオープンからまだ1ヶ月足らず)の、ニューヨーク5番街の旗艦店に次ぐ世界第2位・アジア最大のApple Storeです。面積は約3,835平方メートル、投資額は8,000万元超、構想から7年をかけて作られたと知り、納得の広さと開放感でした。
店内は円形の吹き抜けで、木目調の天井と8本の大きな柱が印象的。iPhoneやMacがずらりと並ぶ様子は壮観で、見ているだけでも十分楽しめます。ちなみに中国で販売されているiPhoneの価格は、為替や関税の影響もあってか日本で買うより高めでした。「郷に入っては郷に従え」で現地SIMを使う予定でも、端末は日本で買っておく方がお得かもしれません。


豫園(有料エリア):400年を超える歴史と見どころ
Apple静安を後にして、次は上海観光の定番豫園へ。豫園は名前の通り「楽しむための庭園」という意味を持つ、明代に作られた江南式庭園です。
造営が始まったのは1559年。四川で役人をしていた潘允端が、年老いた父・潘恩のために、実に18年もの歳月をかけて完成させました。清代に入り潘家が没落すると一時荒廃してしまいますが、1760年に上海の有力者たちの手で再建され「西園」と呼ばれるようになります。1853年には小刀会の拠点になるなど、上海の歴史そのものを見てきた場所でもあります。1961年に一般公開され、1982年には国務院により全国重点文物保護単位に指定されました。
有料エリアの入場料は1人40元程度。園内はまさに迷路のような回廊が続き、歩くたびに違う景色が現れます。私たちが特に見応えを感じたのは以下のポイントです。
- 三穂堂:豫園最古の建物とされ、釘を1本も使わずに建てられている
- 玉華堂:潘允端が書斎として使っていた建物
- 大假山:約2,000トンもの石を積み上げて作られた人工の山
- 龍壁:園内各所にある龍の彫刻。三本指の龍が特徴的
- 九曲橋と湖心亭、樹齢400年を超えるイチョウの木
池・岩・緑・建物のバランスが本当に見事で、写真を撮る手が止まりませんでした。


豫園(無料エリア):楊貴妃像と商店街
有料エリアを出て、無料で歩ける商店街エリアへ。池の中央に、花のオブジェに囲まれた白い女性像が浮かんでいました。地元では「楊貴妃の像」と紹介されることもあるようですが、この日訪れた際は春の花装飾イベントの一部として設置されているような雰囲気もあり、正直なところ由来をその場で確認しきれませんでした。豫園には楊貴妃にまつわる伝承がいくつかあるとも言われているので、次回訪れた際にはもう少し詳しく調べてみたいと思います(このあたりの詳細をご存知の方がいたらぜひ教えてください)。
無料エリアには昔ながらの商店街も広がっていて、看板建築や提灯が並ぶ通りを歩くだけでも十分に江南の雰囲気を楽しめます。



遅めのランチ:南翔小籠包の小籠包&蟹粉小籠包
豫園散策でお腹が空いたところで、園内にある超有名店「南翔饅頭店(南翔小籠包)」へ。1900年創業の老舗で、1989年には中国政府から品質を認める賞も受賞している、いわば小籠包界の本家のようなお店です。
まずは定番の小籠包。せいろの蓋を開けた瞬間にふわっと立ちのぼる湯気からして期待が高まります。箸で持ち上げると皮がふるふると揺れるほど薄く、レンゲに乗せてひと口かじると、中からとろりと熱々のスープがあふれ出します。皮はもちっとしていながら破れにくく、豚肉餡の旨みとスープの脂の甘みが口いっぱいに広がる、まさに王道の美味しさでした。
そしてこの日一番の驚きだったのが蟹粉小籠包(蟹黄灌湯包)。普通の小籠包より一回り大きく、まずはお店の人に教わった通り、天辺に空いた小さな穴にストローを挿してスープだけを先に吸います。これが本当に濃厚で、蟹みそをそのまま溶かし込んだようなコクと塩気のバランスが絶妙。スープを飲み終えたあとの皮とあんも、蟹の風味がしっかり効いていて、ひと皿でスープと具材の両方を主役として味わえる、なんとも贅沢な一品でした。並んででも食べる価値のある美味しさだったと思います。


近くのショッピングモールでHEYTEA(喜茶)休憩
豫園エリアから移動し、近くのショッピングモールで一休み。話題のHEYTEA(喜茶)に入りました。
HEYTEAは2012年に広東省で生まれた中国発のティーブランドです。看板商品は、上質な茶葉の上に塩気のあるクリーミーなチーズフォームをのせた「芝士茶(チーズティー)」。従来のミルクティーとは違う塩味×お茶の組み合わせがSNSで話題になり、あっという間に中国全土に広がったブランドです。人気メニューには、濃厚なココナッツとフレッシュなマンゴーを合わせた「椰椰芒芒(ココナッツマンゴー)」や、ぶどう果肉がごろごろ入った「多肉葡萄」などがあり、お茶ベースのドリンクからフルーツティー、季節限定メニューまでラインナップも豊富です。店舗デザインもシンプルでおしゃれなので、休憩スポットとしてもおすすめです。


南京路歩行街をぶらり
休憩を終えて向かったのは、上海随一の繁華街南京路歩行街。日が落ちて、通り一帯が色とりどりのネオンで彩られる時間帯になっていました。老舗百貨店の看板から最新の巨大ビジョンまで、新旧の光が入り混じる独特の雰囲気で、歩いているだけでテンションが上がるネオン街でした。人通りも多く、上海の活気をそのまま体感できる場所です。


外灘(バンド)で黄浦江と夜景を堪能
南京路歩行街を抜けると、そのまま外灘に到着します。ここで目当てのライトアップ点灯を待つことにしました。
外灘の夜景ライトアップの点灯時間は季節によって異なり、私たちが体感した限りでは、4月は18時点灯、10月〜4月は18時〜22時、5月〜9月は23時まで点灯という目安で運用されているようです(当日の天候やイベントによって前後することもあるので、訪問前には最新情報の確認をおすすめします)。
外灘の夜景の醍醐味は、なんといっても黄浦江を挟んだ対岸との対比です。黄浦江は上海市街を東西に分ける大河で、この川の東側が超高層ビルが林立する浦東新区、西側が外灘のあるエリア(浦西)にあたります。点灯とともに浦東側には東方明珠塔や上海タワーなど近未来的な高層ビル群が輝き出し、その光が川面に反射して揺れる様子は何度見ても圧巻でした。
一方、私たちが立っていた外灘(川のこちら側)は、かつて租界時代に建てられた重厚な西洋建築が立ち並ぶエリアです。石造りの重厚な建物にドーム屋根や時計塔が並ぶ様子は、まるでヨーロッパの港町にいるかのよう。同じ川を挟んで「未来的な浦東」と「クラシックな外灘」がセットで楽しめるのが、上海の夜景ならではの魅力だと感じました。


締めの晩ごはん:夫が愛してやまない「米苋(みーしぇん)」
夜景を堪能したあとは、近くのレストランで中華料理の締めくくり。その中で一番印象に残ったのが米苋(みーしぇん)という野菜でした。上海生まれの夫は子供の頃からの大好物だそうで、この日初めて食べた妻もすっかりハマってしまいました。
米苋は標準中国語で「苋菜(けんさい)」と呼ばれる野菜で、上海の言葉では「米苋」と呼ばれます。赤紫色の葉に緑の縁取りが入った品種で、暑さに強く涼しい環境を好む一年草です。栄養面でも優秀で、カルシウム含有量は同じ重さの牛乳より多く、しかもカルシウムの吸収を助けるビタミンKも豊富。鉄分もほうれん草以上と言われており、地元では古くから「長寿菜」という異名で親しまれています。
味と食感は、葉の部分はソテーするととろけるように柔らかく、茎はシャキッとした歯ごたえが残るコントラストが楽しい野菜です。ほんのり土っぽさのある独特の風味に、炒め油とにんにくの香ばしさがまとわりつき、噛むほどに葉から出る旨みのある汁気が染み出してきます。クセになる味わいで、ご飯にもお酒にもよく合う、まさに上海の家庭料理らしい一皿でした。

よくある質問
Q. Apple静安は本当に日本より値段が高い?
A. 為替レートや関税の影響で、同じモデルでも中国での販売価格が日本より高くなることがあります。iPhoneなど端末を新調する予定がある場合は、日本で購入してから渡航する方がお得なケースが多いです。
Q. 豫園は無料エリアだけでも楽しめる?
A. 商店街や外観の建築を眺めるだけなら無料エリアだけでも十分楽しめます。ただし庭園としての見どころ(三穂堂、大假山など)は有料エリア内にあるので、時間に余裕があれば40元程度払って入る価値は十分あります。
Q. 南翔小籠包は並びますか?
A. 人気店のため、時間帯によっては行列ができます。私たちは遅めのランチ(14時前後)で訪れたため、比較的スムーズに入れました。
Q. 外灘の夜景はいつ行くのがベスト?
A. 点灯直後の時間帯は空にまだ青みが残る「ブルーアワー」で写真が特に映えます。点灯時間は季節で変わるので、事前に目安を調べてから向かうのがおすすめです。
まとめ:この日のルートと次回予告
- 静安寺:2024年3月開業したばかりのアジア最大Appleストアをチェック
- 豫園(有料):400年以上の歴史を持つ江南庭園。三穂堂・大假山などの見どころ
- 豫園(無料):商店街散策、池に浮かぶ像(由来は要確認)
- ランチ:南翔小籠包の小籠包&蟹粉小籠包
- HEYTEA:中国発チーズティーブランドで一休み
- 南京路歩行街:ネオン輝く繁華街を散策
- 外灘:黄浦江越しに浦東の高層ビル群と外灘のヨーロッパ建築の対比を堪能
- 締めの夕食:上海の家庭料理「米苋」
朝から夜まで盛りだくさんの1日でしたが、どこも上海らしさが詰まった濃い時間になりました。次回の記事では、上海動物園に遊びに行った時の様子をお届け予定です。お楽しみに。
