上海・田子坊で似顔絵とお土産探し|香嚢とBLAN BUNNYフルーツティー体験記

上海生活

上海に駐在してから、休日はよく夫婦二人で市内をぶらぶらしている。今回はそのなかでもとくに印象に残っている「田子坊(たごぼう/Tianzifang)」を、一人称の体験ベースでまとめてみようと思う。石库门(シークーメン)の古い街並みを歩くだけで異国情緒たっぷりだし、なにより外国人観光客の多さに驚いた。似顔絵、香嚢(お香り袋)、大白兔の飴、そして女性に大人気のBLAN BUNNY……お土産探しが本当に止まらなくなる街だった。

田子坊ってどんな場所?

田子坊は上海市・黄浦区の泰康路(Taikang Rd)を中心に広がるエリアで、南北を建国中路、東西を思南路と瑞金二路に挟まれた一帯にある。もともとは1930年代頃に建てられた「石库门」と呼ばれる煉瓦造りの里弄(リーロン)住宅が密集する庶民の住宅街だったそうだ。それが1990年代末〜2000年代にかけてアーティストや工房が古い建物をリノベーションして入居するようになり、いつのまにか上海を代表する観光地に生まれ変わったらしい。フランス租界にほど近い立地もあって、レンガの壁や入り組んだ路地に、おしゃれなショップやカフェ、雑貨店がぎっしり詰まっているのが最大の特徴だ。街の入口にある案内図を見ると、泰康路から何本もの弄(路地)が縦横に伸びていて、まさに迷路のような構造になっている。

田子坊の園内マップ看板

外国人観光客でいっぱいの雰囲気

実際に歩いてみて一番驚いたのは、とにかく雰囲気がいいことと、外国人観光客の多さだった。狭い路地の両脇にカフェやバーのテラス席が並び、欧米系の観光客がのんびりお茶や食事を楽しんでいる光景がそこかしこにある。「PANDA RESTAURANT & BAR」のような看板を掲げるバーの前には、地元の人と外国人観光客が混ざり合って座っていて、上海の下町なのにどこか海外のリゾート地のような不思議な空気が漂っていた。頭上には各国の国旗がずらりと飾られている路地もあり、多国籍な雰囲気を演出している。カラフルな旗や造花のアーチが路地を彩っていて、写真映えするスポットが本当に多い。狭い道を人をよけながら歩く感じも含めて、香港や台湾の古い商店街を歩いているような感覚に近いかもしれない。

田子坊の路地に並ぶカフェのテラス席
田子坊のPANDA RESTAURANT前でにぎわう観光客
田子坊の路地を彩る赤い装飾と観光客

お土産探しが止まらない!田子坊のお店たち

田子坊のもう一つの魅力は、とにかくお土産屋さんの密度が高いこと。革製品、茶葉、雑貨、アクセサリー……見て回るだけでも時間があっという間に過ぎてしまう。なかでも印象に残った3つのお店を紹介したい。

一人10〜20元で描いてもらえる似顔絵屋さん

路地の一角にあった似顔絵屋さんは、壁一面に有名人らしき似顔絵サンプルがびっしり貼られていて、思わず足を止めてしまった。店頭の張り紙には「10元/人」「5〜10分ほどでok」といった案内があり、実際にお願いしてみると本当に5〜10分程度でさらっと描き上げてくれた。手元の画材はシンプルなのに、特徴をしっかり誇張してデフォルメしてくれるのがさすがプロという感じ。値段も手頃なので、旅の記念に気軽にお願いできるのがうれしいポイントだった。田子坊 似顔絵のお店は他にも何軒か見かけたので、気になる絵柄・タッチのお店を見比べて選ぶのもいいと思う。

田子坊の似顔絵屋さんが絵を描いている様子

香嚢(お香り袋)専門店|効能別に種類を解説

個人的に一番おもしろかったのが、香嚢(シャンナン)と呼ばれるお香り袋の専門店。店先には昔ながらの衣装を着た人形が置かれていて、風情のある雰囲気を出している。壁には「香嚢配方」として、効能ごとに何種類もの香嚢が紹介されていた。田子坊 香嚢のお店はこの手のジャンルとしてはかなり本格的で、中国語・英語併記の説明もあり観光客にもわかりやすい。実際に読み取れた効能は次の5種類だった。

香嚢の種類 効能・特徴
儿童防感冒香嚢(子供用風邪予防) 子供の風邪予防を目的にした香り袋。優しい香りの調合になっているそうだ
失眠多梦香嚢(不眠・多夢向け) 寝つきが悪い・夢を見やすい人向けとされる香り。私たちも購入した1つ
驱蚊虫香嚢(虫よけ) 蚊など虫よけ効果をうたった香り袋。夏場の上海はやはり虫が多いので実用的
提神解困香嚢(眠気覚まし・気付け) 眠気覚まし・リフレッシュ向けの香り。仕事や勉強のお供によさそう
鼻塞通络香嚢(鼻づまり向け) 鼻づまりの緩和を目的にした調合とのこと

私たちは夏場の上海生活を意識して、「驱蚊虫香嚢(虫よけ)」と「失眠多梦香嚢(不眠・多夢向け)」の2種類を購入した。カバンや枕元に忍ばせておける小さいサイズで、ふわっと優しい香りがするので、お守り代わりに持っておくのにちょうどいい。効能の真偽はさておき、こういう伝統的な香り文化に触れられるのも田子坊ならではの体験だと思う。

田子坊の香嚢専門店の効能一覧看板

上海名物・大白兔の飴

お土産の定番といえばやっぱり大白兔(ダーバイトゥ)の飴。田子坊 大白兔の専門店は白いミルク色の内装にウサギのキャラクターがあちこちに描かれていて、遠くからでも目立つ。量り売りのコーナーには原味(プレーン)のほかに、抹茶味・レモン味・ヨーグルト味など何種類ものフレーバーがずらりと並んでいて、好きな味を選んで詰め合わせできるようになっていた。日本人観光客がまとめ買いしている光景もよく見かけたし、実際私たちもたくさん買い込んでしまった。ミルキーで優しい甘さは間違いなく美味しいのだけれど、正直に言うと歯にくっつきやすいのが唯一の難点。職場や実家へのばらまき土産にはちょうどいいサイズ感だと思う。

田子坊の大白兔専門店の店内

女性に大人気!BLAN BUNNYのフルーツティー

田子坊 BLAN BUNNYは、うさぎモチーフのおとぎ話のような世界観で作り込まれた紅茶・烏龍茶の専門店。入口には執事姿の巨大なうさぎの人形が立っていて、店内はティファニーブルーの壁に肖像画風のうさぎの絵がずらりと飾られ、まるで童話の中に迷い込んだような可愛さだった。女性のお客さんが圧倒的に多く、写真を撮っている人もたくさん見かけた。店内には量り売りの茶葉缶がずらりと並び、試飲用の紅茶がポットで用意されていて、好みの香りを確かめてから買えるようになっている。

調べてみると、看板メニューはブラックベリーの紅茶で、甘くフルーティーな味わいが人気とのこと。フルーツティーは50gから購入でき、レモン・桃・チェリーなど10種類ほどのフレーバーがあり、ドライフルーツが入っているのが特徴らしい(このあたりは私たちが実際に確認した情報ではなく、後日調べて見つかった情報なので参考程度に)。私たちが実際にその場で購入して飲んだフルーツティーは、フルーツの香りがふわっと広がってとても飲みやすく、暑い日の散策の合間にぴったりだった。パッケージも缶ごと可愛いので、自分用のお土産にもおすすめしたい。

田子坊のBLAN BUNNYへ向かう紙傘が並ぶ路地
BLAN BUNNY入口の巨大なうさぎの人形
BLAN BUNNY店内の茶葉缶とディスプレイ

田子坊を歩いていて感じたのは、日本人観光客にも刺さるポイントがいくつもあるということ。

  • 大白兔の飴のように、日本でもおなじみの中国土産をまとめて買える
  • 似顔絵・香嚢など、値段が手頃で気軽に体験できるアクティビティが多い
  • 石库门の煉瓦の街並みが写真映えして、SNS投稿にも向いている
  • BLAN BUNNYのような可愛い専門店があり、女性同士・カップルでも楽しめる
  • 狭いエリアに凝縮されているので、豫園や新天地とあわせて半日〜1日で回れる

特に「お土産をまとめて調達しつつ、雰囲気のいい路地を散策できる」という点は、駐在中の来客案内にも重宝しそうだと感じた。

田子坊文创天地の入口ゲート

次に行く人へのアドバイス:屋台グルメにも挑戦を

今回は似顔絵・香嚢・大白兔・BLAN BUNNYと、お土産系のお店を中心に回ったのだけれど、路地を歩いているといろいろな屋台グルメの店も目に入った。田子坊 屋台のフードは軽食からスイーツまでかなり幅広く、小腹が空いたタイミングでつまみ食いしている観光客も多かった。次に行くときは、お土産探しだけで満足せずに、ランチやディナーのタイミングで屋台グルメも実際に試してみようと思っている。狭い路地なので、歩き疲れたらカフェのテラス席で一休みしながら食べ歩きするのもおすすめだ。

よくある質問

Q. 田子坊はどのくらいの時間で回れますか?
狭いエリアに路地が密集しているので、雰囲気を楽しみながらお土産を見て回る程度なら1〜2時間ほどで十分楽しめる。じっくりカフェ休憩や食べ歩きも挟むなら半日コースにしてもいいと思う。

Q. 似顔絵はどのくらいの時間がかかりますか?
私たちがお願いしたお店では、1人あたり5〜10分程度でさらっと描き上げてくれた。値段も10〜20元と手頃だった。

Q. 香嚢はどこで買えますか?
路地の中に専門店が点在していて、店頭に効能ごとの一覧が掲示されていることが多い。虫よけ・不眠向けなど目的に合わせて選べるので、店員さんに聞きながら選ぶのがおすすめ。

Q. BLAN BUNNYは混雑しますか?
女性観光客を中心にかなり人気があるお店なので、時間帯によっては店内が混み合うこともある。写真を撮っている人も多いので、時間に余裕を持って立ち寄るのがよさそうだ。

まとめ

田子坊は、石库门の古い街並みがそのままアートとショッピングのエリアに生まれ変わった、上海でも屈指の観光スポットだった。外国人観光客の多さと路地の雰囲気の良さは実際に歩いてみないとわからない魅力で、似顔絵・香嚢・大白兔・BLAN BUNNYと、お土産探しだけでも十分に時間を忘れて楽しめた。次回は屋台グルメにも挑戦しつつ、また違う路地も歩いてみたいと思っている。上海観光の際はぜひコースに組み込んでみてほしい。

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