【2026年版】南翔古鎮 完全ガイド|小籠包発祥の地を半日で満喫するモデルコース

上海生活

上海に住んでいると「週末どこか行こうか」という話になったとき、候補に挙がるのが郊外の古鎮(古い町並みが残る水郷の街)です。今回向かったのは、嘉定区にある南翔古鎮小籠包発祥の地として知られる街です。

結論から言うと、ここは半日あれば十分に楽しめて、しかも食べ物のレベルが想像以上に高い古鎮でした。本場の小籠包はもちろん、焼売もちまきも絶品。そして何より、夫婦そろって完全にハマってしまった「素鴨」という料理に出会えたのが最大の収穫です。

その一方で、街に着いた瞬間に道端で生きたスッポンが売られていて、開口一番びっくりさせられたのも南翔らしい思い出です。この記事では、南翔古鎮の歴史や見どころ、小籠包が有名になった理由、そして七宝老街や朱家角との違いまで、実際に歩いて食べてきた体験をまとめます。

南翔古鎮ってどんなところ?

南翔古鎮は、上海市街から北西に位置する嘉定区の古い街です。地下鉄11号線「南翔」駅が最寄りで、上海市内から気軽に日帰りできる距離にあります。

この街の一番の看板は、なんといっても小籠包。豫園にある有名店「南翔饅頭店」の”南翔”はまさにこの地名で、小籠包のルーツはここにあります。上海で小籠包を食べたことがある人なら、知らないうちに南翔の名前に触れているわけです。

そしてもうひとつ、南翔は「五古の郷」と呼ばれています。古街・古橋・古寺・古塔・古猗園(庭園)という5つの「古」が揃った街、という意味です。小籠包を食べに来るだけでも十分楽しいのですが、街としての見どころもきちんとあるのが南翔の強みだと感じました。

南翔古鎮の中心広場と南翔双塔
老街の中心広場。右手に見える小さな塔が南翔のシンボル「南翔双塔」です

観光地化はされているものの、まだ普通に生活している人の気配が残っていて、そのバランスが心地いい街でした。

着いた瞬間、道端でスッポンが売られていた

古鎮に着いて歩き出した矢先、いきなり度肝を抜かれました。おじさんが道端で、生きたスッポンを片手でぶら下げて売っていたのです。

南翔古鎮の路上で売られていた生きたスッポン
到着早々の洗礼。道端でぶら下げられていた立派なスッポン

それも観光客向けのパフォーマンスではなく、完全に「今日の夕飯の食材」として地元の人に売っている雰囲気。石畳の上に堂々と吊るされたスッポンは、なかなかの迫力でした。日本だったら専門店の水槽の中でしかお目にかかれない生き物が、雑貨を売るのと同じテンションで路上に並んでいる。この落差が、中国で暮らしていて一番面白いと感じる瞬間かもしれません。

中国の路上で出会う「びっくり食材」いろいろ

中国で生活していると、こうした「道端で生きた食材が売られている」光景はそれほど珍しくありません。私たちが上海やその近郊で実際に見かけたものを挙げると、こんな具合です。

  • スッポン(甲魚):今回のような路上売りのほか、市場では水槽で泳いでいます。スープにすると滋養強壮にいいとされる高級食材
  • ウシガエル(牛蛙):バケツの中で生きたまま売られていることも。鍋や炒め物の定番で、専門レストランもかなり多いジャンル
  • ザリガニ(小龍蝦):夏になると街じゅうで見かける風物詩。生きたまま山盛りで売られ、香辛料たっぷりで炒めて食べます
  • タウナギ(黄鱔):その場でさばいてくれる店が市場にあります
  • 生きた鶏・アヒル・鳩:郊外の市場では今もカゴに入って売られています
  • 蚕のさなぎや虫の串焼き:観光地の夜市に行くと屋台に並んでいることがあります

「鮮度が命」という感覚が日本よりもさらに徹底していて、生きたまま買って帰るのが一番新鮮という発想なのだと思います。慣れるまではぎょっとしますが、慣れてくると「ああ今日もいるな」と平然と通り過ぎるようになります。古鎮歩きは、こういう生活の匂いに出会えるのも醍醐味です。

南翔古鎮の歴史|1500年前、お寺から始まった街

南翔がいつからある街なのかを調べてみると、この街はお寺があったから街になったという、なかなか珍しい成り立ちをしていました。中国語では「因寺成鎮(寺に因りて鎮を成す)」と表現されます。

始まりは南北朝時代の梁の天監4年(505年)。この地に「白鶴南翔寺」という寺が建てられました。地名の由来もこの寺にあり、白い鶴が南へ翔(と)んだという伝説にちなんでいます。つまり南翔という地名は、1500年以上も前から続いていることになります。

その後、寺は時代ごとに名前を変えていきます。

時代 できごと
梁・天監4年(505年) 「白鶴南翔寺」として創建。唐代には寺の敷地が180畝まで拡大し最盛期を迎える
宋・紹定年間 理宗から「南翔寺」の額を賜り、寺名が南翔寺に
清・1700年 康熙帝が「雲翔寺」の額を下賜し、雲翔寺に改名
清・乾隆31年(1766年) 大火で焼失。磚塔などの遺構だけが残る
現代 再建され、留雲禅寺とも呼ばれる現在の姿に

お寺を中心に門前町として人が集まり、やがて商業の街として発展していった——という流れは、同じ上海の七宝老街とよく似ています(七宝も七宝寺が地名の由来)。上海周辺の古鎮はお寺発祥のパターンが多いようです。

見どころ①:南翔双塔

老街の中心広場に立っているのが、街のシンボル南翔双塔です。名前のとおり2基ひと組の塔で、広場を挟んで向かい合うように立っています。

この双塔、見た目は小ぶりで「あれ、思ったより小さい」と感じるのですが、実は相当な古株です。建てられたのは五代から北宋初期にかけて。上海に残る古塔の中でも最年長クラスで、木造建築を模した楼閣式の磚塔(レンガの塔)としては、対で現存する中国最古級とされています。かつては「南翔八景」のひとつ「双塔晴霞」として数えられていました。

先ほどの歴史のところで触れた1766年の大火で雲翔寺が焼け落ちたとき、この塔だけが焼け残りました。つまり目の前にあるのは、1000年前からこの場所に立ち続けている本物ということになります。そう思って見上げると、小ぶりな塔の印象がずいぶん変わりました。

広場の足元にはガラス張りの床があって、下に遺構が保存されているのを覗ける作りになっています。何気なく通り過ぎてしまいがちですが、ぜひ足を止めてみてください。

見どころ②:雲翔寺(入場無料)

双塔から歩いてすぐのところに、再建された雲翔寺(留雲禅寺)があります。入場は無料で、ふらっと立ち寄れるのがありがたいところです。

雲翔寺の山門に立つ四天王像
山門をくぐると、色鮮やかな四天王像が出迎えてくれます

山門を入ってまず目を引くのが、極彩色の四天王像。巨大な柱の陰から見上げると、かなりの迫力です。中国のお寺は日本のものに比べて色使いが派手で、建物も大きく、同じ仏教建築でもずいぶん印象が違うなと毎回思います。

雲翔寺の本堂と「妙相荘厳」の扁額
本堂に掲げられた「妙相荘厳」の扁額。地元の人が静かに手を合わせていました

本堂には金色に輝く「妙相荘厳」の扁額。観光客だけでなく、近所の人らしき家族連れが普通にお参りに来ているのが印象的でした。観光地でありながら、今も生きている信仰の場なのだと分かります。

雲翔寺の千手観音像
お堂の奥に鎮座する千手観音像。台座の「福利群生」の文字が印象的でした

奥のお堂には、無数の手を背負った千手観音像が祀られています。窓から自然光が差し込む造りになっていて、金色の像が浮かび上がるように見えるのがとてもきれいでした。台座には「福利群生」の文字。人が少なくて静かなので、小籠包でお腹いっぱいになったあとの休憩場所としてもちょうどいい場所です。

見どころ③:水路と石畳の老街さんぽ

南翔古鎮の街並みは、白壁に黒い瓦屋根という典型的な江南スタイル。石畳の道の両側に店が並び、赤い提灯が下がっています。

南翔古鎮の石畳の通りと老盛興の看板
石畳のメインストリート。地元の人の生活道路でもあります

歩いていて感じたのは、「観光地の通り」と「生活の道」が地続きになっていること。小籠包の名店の隣を三輪バイクが走り抜け、おじいちゃんが子供の手を引いて散歩している。つくり込まれたテーマパーク感が薄く、ほどよく生活感があります。

南翔古鎮の商店が並ぶメインストリート
食べ物の看板がずらり。老北京の滷煮から四川風のポテトまで何でもあります

もちろん食べ歩きの店もたっぷり。名物の小籠包に限らず、北京風・四川風・内モンゴル風と、中国各地のB級グルメが軒を連ねていて、目移りしてしまいます。

南翔古鎮の水路沿いの街並み
橋の上から見た水路。この景色があるだけで「古鎮に来た」という気分になります
南翔古鎮の運河沿いに建ち並ぶ家々
水面に映る白壁と赤提灯。エアコンの室外機が並ぶあたりも含めて「今の古鎮」です

街の中心を細い水路が通っていて、橋の上から眺めると江南の水郷らしい風景が広がります。朱家角のような大規模な水郷と比べると水路の規模は小さいのですが、そのぶん人が少なく、ゆっくり写真を撮れるのがいいところでした。

なぜ南翔の小籠包は有名なのか

さて、南翔古鎮 小籠包の話です。「南翔=小籠包発祥の地」と言われますが、そこにはちゃんとした背景があります。

1871年、「大きな肉まん」から始まった

物語の主人公は黄明賢という人物。南翔にある庭園「古猗園」で店を営んでいた彼が、1871年に売り出したのが「南翔大肉饅頭」でした。これが小籠包の原型と言われています。

この饅頭が評判を呼ぶと、当然のように周りが真似をし始めます。そこで黄明賢が取った対抗策が面白い。他店に真似できないレベルまで技術を突き詰めるという方向に舵を切ったのです。

  • 皮を極限まで薄くする
  • そのぶん具(餡)を大きくする
  • 皮が破れないよう、ひだを細かく丁寧に折る

こうして改良されたのが「古猗園南翔小籠」。皮が薄くてスープをたっぷり含み、持ち上げると中の汁が透けて見える——現在私たちが知っている小籠包のスタイルは、このコピー対策から生まれたわけです。

豫園の「南翔饅頭店」との関係

ここで気になるのが、観光客なら必ず名前を聞く豫園の南翔饅頭店との関係です。実はあのお店、黄明賢の弟子である呉翔升1900年に豫園で開いたのが始まりとされています。

つまり、南翔(郊外)で生まれた味が、弟子の手で市街地の豫園に渡り、そこから世界中に広まっていったという流れです。私たちは以前、上海1日満喫コースで豫園の南翔饅頭店に並んだことがあるのですが、その”本家”にあたる街に来ていたのだと後から知って、妙に感慨深くなりました。

ちなみに南翔小籠包の製法は、2014年に中国の国家級無形文化遺産に登録されています。ただの名物ではなく、国が保護する技術という扱いなのです。

長興楼で実食|皮が本当に薄い

私たちが入ったのは、老街の人民街にある長興楼というお店。100年以上続く老舗で、南翔でも特に人気のある1軒です。2階建てで席数もそれなりにあります。

長興楼の南翔小籠包
これが本場の南翔小籠包。皮が薄くて向こう側が透けそうなほど

運ばれてきたせいろを見て、まず皮の薄さに驚きました。持ち上げるとスープの重みで下がぷっくり膨らむのが分かるくらい繊細です。口に入れると熱々のスープが溢れて、そのあとに餡の旨味がくる。日本で食べる小籠包より甘みが強く、上品な味でした。

食べ方のコツは基本に忠実に。

  1. れんげの上にそっと乗せる(箸で刺さない)
  2. 皮を少し破ってスープを出し、まず飲む
  3. お好みで千切り生姜と黒酢を添えて、本体を食べる

いきなり口に放り込むと確実に火傷します。これは本当に注意してください。

焼売とちまきも外せない

小籠包だけでお腹をいっぱいにするのはもったいない。せいろで頼める点心がどれも当たりでした。

もち米入りの上海式焼売
上海式の焼売。中身はひき肉ではなく、味つきのもち米が主役です

焼売(シュウマイ)は、日本のものとはまったく別物でした。中身の主役が醤油で味つけされたもち米で、そこに肉や椎茸が混ざっています。皮からもち米がこぼれそうなほどぎっしり詰まっていて、1個でもかなりの食べ応え。おこわを皮で包んだ、と言ったほうが近いかもしれません。これがもう、びっくりするほど美味しかったです。

竹の葉に包まれたちまき
竹の葉に包まれて蒸されたちまき。葉の香りがしっかり移っています

ちまき(粽子)も外せません。竹の葉を開くと、もち米の中から肉がごろりと出てきます。葉の香りがもち米に移っていて、シンプルなのに後を引く味。上海周辺のちまきは基本的に塩味・肉入りで、日本の甘い和菓子系のちまきとは方向性が違います。

小籠包・焼売・ちまき。どれも同じもち米や小麦の食べ物なのに、まったく飽きませんでした。

一番の発見:素鴨(スーヤー)って何?

そして今回、私たち夫婦が完全にハマってしまったのが「素鴨」です。日本語のブログではほとんど紹介されていないので、少し丁寧に説明します。

素鴨・素鵝を売る店の看板
酸辣粉の看板の下に貼られた写真が素鴨(素鵝)。これを見て何だろうと立ち寄ったのがきっかけでした

素鴨は「鴨肉を使っていない鴨料理」

名前に「鴨」とありますが、素鴨に鴨肉は一切入っていません。「素」は中国語で精進・ベジタリアンを意味する言葉です。つまり素鴨とは「肉を使わずに鴨肉らしさを再現した精進料理」のこと。日本でいう「もどき料理」にあたります。

主役の材料は湯葉(中国語では油豆皮・腐皮)です。作り方をざっくり説明すると、こんな流れになります。

  1. 湯葉を平たく広げる
  2. 椎茸やタケノコなどを炒めた具、または醤油・砂糖・オイスターソースなどの甘辛いタレを塗る
  3. 何層にも折りたたみ、長方形に巻いて締める
  4. 蒸す・煮る・焼く(または揚げる)
  5. 食べやすい厚さに切り分ける

何層にも重なった湯葉が、加熱されることで鴨肉の繊維のような食感になるのがポイント。切り口を見ると層になっていて、たしかに肉の繊維に見えます。

もともとはお寺の精進料理だった

この料理のルーツは、お寺の素斎(精進料理)にあります。肉を口にできない僧侶のために、見た目・香り・食感を肉に寄せて作られたのが始まりです。同じ発想の料理に「素鶏」(湯葉を巻いて揚げ煮にしたもの)や「素火腿(精進ハム)」などがあり、上海の惣菜店では定番の顔ぶれです。

お寺から始まった南翔という街で、お寺由来の精進料理に出会ったというのは、考えてみると出来すぎた話でした。

とにかく安くて、美味しい

プラスチック容器に入った素鴨
買ったその場で切り分けてくれた素鴨。串が刺さっていて食べ歩きにも便利

実際に買って食べてみると、これが想像以上でした。外側の湯葉は香ばしくパリッと、中はタレを吸ってしっとり。甘辛い味つけが日本人の口によく合います。青ねぎが散らしてあって、脂っこさもありません。

肉だと思って食べれば「あれ、あっさりしているな」と感じるし、湯葉だと思って食べれば「こんなに食べ応えがあるのか」と驚く。どちらにしても、ひと口食べて夫婦そろって「これは当たりだ」と顔を見合わせた一品でした。

しかも値段が10〜20元程度(日本円で200〜400円ほど)。この量でこの味なら破格です。店頭で切り分けて容器に入れてくれるので、歩きながらでも食べられます。

素鴨は南翔に限らず、上海の街なかの惣菜店やスーパーの量り売りコーナーでも見かけます。上海に来る機会があれば、ぜひ探してみてください。おそらく多くの日本人が素通りしている料理ですが、間違いなくハズレなしの一品です。

歩き疲れたらレモンティーで休憩

南翔古鎮のレモンティー専門店「柠檬茶坊」
古鎮の中にあるレモンティー店。古い建物の中身は最新のドリンクスタンドです

食べ歩きで口の中が甘辛くなってきたら、ドリンクスタンドの出番です。古鎮の中にも今どきのお店がちゃんとあって、私たちが立ち寄ったのは手打ちレモンティー(手打柠檬茶)の店でした。

大きなカップで11.9元。レモンを叩いて潰してからお茶と合わせる広東発祥のスタイルで、酸味がはっきりしていて口の中がさっぱりします。脂っこいものを食べたあとには最高の相棒です。

注文はQRコードを読み取ってスマホから、いわゆる「扫码点单(スキャン注文)」方式。古い木造建築の軒先にQRコードの看板が下がっている光景は、中国らしい新旧のミックスだなと毎回思います。

七宝老街・朱家角との違い|上海3大古鎮 早わかり比較

上海から行ける古鎮というと、南翔のほかに七宝老街朱家角古鎮がよく候補に挙がります。「上海 古鎮 違い」で迷っている方のために、実際に歩いた印象を含めて整理しておきます。

上海市街から行ける3つの古鎮の位置関係図
3つの古鎮の位置関係。市街からの距離感がだいぶ違います
南翔古鎮 七宝老街 朱家角古鎮
エリア 嘉定区(北西) 閔行区(南西) 青浦区(西・郊外)
最寄り 地下鉄11号線「南翔」+徒歩約20分 地下鉄9号線「七宝」+徒歩約5分 地下鉄17号線「朱家角」+バス/タクシー
規模 中くらい コンパクト 大きい
水郷らしさ ○(細い水路) ○(短い水路と石橋) ◎(大きな川と放生橋、遊覧船あり)
名物 小籠包・素鴨・焼売 湯圓・ちまき・鵞鳥料理 阿婆粽・醤油煮豚足
混雑 ほどほど やや混む(近いぶん人気) 休日はかなり混む
所要時間の目安 半日(3〜4時間) 2〜3時間 ほぼ1日
向いている人 グルメ重視+お寺や塔も見たい人 とにかく手軽に食べ歩きしたい人 本格的な水郷の風景を見たい人

ひとことで言うと

  • 南翔古鎮「食」と「歴史」のバランス型。小籠包という圧倒的な看板があり、そこに1500年の寺と1000年の塔が付いてくる。街の規模もちょうどよく、食べて歩いて見て、で半日が気持ちよく埋まります
  • 七宝老街アクセス最優先の食べ歩き型。駅から近く、思い立ってすぐ行けるのが最大の武器。歴史的な見どころは南翔より控えめです(詳しくは七宝老街の食べ歩きガイドをどうぞ)
  • 朱家角古鎮ザ・水郷の本命。船に乗れて、川幅も広く、写真映えは圧倒的。ただし遠く、人も多いので、丸1日の覚悟が必要です

もし上海滞在が短くて1か所しか行けないなら、「水郷の風景が目的なら朱家角、グルメと街歩きのバランスなら南翔、時間がないなら七宝」という選び方がしっくりきます。

アクセスと費用の目安

2号線沿線から南翔古鎮への行き方

私たちは地下鉄2号線沿いに住んでいたので、そのルートを紹介します。ポイントは江蘇路駅での乗り換えです。

区間 路線 所要時間の目安
2号線の最寄り駅 → 江蘇路 地下鉄2号線 5〜20分(静安寺から1駅、中山公園から1駅)
江蘇路 → 南翔 地下鉄11号線 約30分
南翔駅 → 南翔古鎮 徒歩(2号口を出て直進) 約20分

合計すると、2号線沿線からおおむね1時間〜1時間15分。乗り換えが江蘇路の1回だけで済むのがこのルートの利点です。静安寺・中山公園あたりに滞在しているなら、さらに近く感じると思います。

南翔駅から古鎮までの徒歩20分が地味に長いので、暑い季節や子供連れならDiDi(滴滴)やタクシーを使うのが無難です。数分・十数元の距離です。

費用の目安

項目 目安
地下鉄(片道) 5〜7元程度
雲翔寺 無料
南翔双塔・老街散策 無料
素鴨 10〜20元
手打ちレモンティー 11.9元

お寺も街歩きも無料なので、実質的な出費は食事代だけ。古鎮巡りはコストパフォーマンスの良い週末の過ごし方だと思います。

次に行く人へのアドバイス

  • 小籠包は絶対に味わうこと。 これだけは外さないでください。発祥の地で食べる小籠包は、味そのものはもちろん、「ここが始まりの場所なのか」という体験込みで価値があります
  • 半日あれば十分楽しめる。 老街を歩いて、双塔と雲翔寺を見て、小籠包・素鴨・焼売を食べて、3〜4時間。朝出発すれば午後には市街に戻れます。1日つぶす覚悟はいりません
  • お腹を空かせて行く。 小籠包でお腹いっぱいにすると、素鴨や焼売にたどり着けません。少しずつシェアして食べ進めるのがおすすめです
  • 現金よりスマホ決済。 小さな屋台でもQR決済が基本です。注文自体がQRコード経由という店も珍しくありません
  • 食事は早めの時間に。 有名店は昼どきに混みます。11時台に入ると待たずに座れることが多いです
  • びっくり食材に遭遇する心構えを。 スッポンに限らず、日本では見慣れないものが普通に売られています。それも含めて古鎮の面白さです

よくある質問(FAQ)

Q. 滞在時間はどのくらい見ておけばいいですか?

A. 3〜4時間(半日)で十分です。食事に1時間、老街散策と双塔・雲翔寺で1〜2時間というイメージ。古猗園(庭園)まで足を延ばす場合は、プラス1〜2時間を見てください。

Q. 雲翔寺の拝観にお金はかかりますか?

A. 無料です。老街散策・南翔双塔の見学も無料なので、入場料の心配はいりません。

Q. 小籠包はどこで食べるのがいいですか?

A. 私たちは老街の人民街にある長興楼に入りました。100年以上続く老舗で、席数もあるので入りやすいお店です。ほかにも小籠包を出す店は何軒もあるので、行列の状況を見て選んでも大丈夫だと思います。

Q. 日本語や英語は通じますか?

A. 基本的に中国語のみと考えておくのが安全です。ただし写真つきのメニューが多く、指差しでもだいたい注文できます。翻訳アプリがあればより安心です。

Q. 子供連れでも楽しめますか?

A. 楽しめます。道は平坦で石畳中心、ベビーカーでも通れます。ただし駅から徒歩20分は長いので、タクシーの利用をおすすめします。

Q. 七宝老街と南翔、どちらか1つなら?

A. 小籠包が目的なら南翔手軽さ重視なら七宝です。南翔はお寺と塔という歴史的な見どころが加わるぶん、「観光した」という満足感は高めでした。

Q. お土産は買えますか?

A. 老街に冷凍の小籠包やお菓子を売る店があります。ただし小籠包は持ち帰るよりその場で蒸したてを食べるのが断然おいしいので、お土産は割り切って別のものにするのがいいと思います。

まとめ

南翔古鎮は、「小籠包発祥の地」という肩書きが看板倒れになっていない街でした。

  • 道端のスッポンに驚かされる、生活感のある入口
  • 505年創建の寺と、1000年立ち続ける南翔双塔という本物の歴史
  • 1871年に黄明賢が生んだ小籠包の、薄い皮と熱いスープ
  • もち米たっぷりの焼売、竹の葉が香るちまき
  • そして夫婦でハマった、湯葉の精進料理・素鴨

半日で回れる手軽さなのに、食べるものも見るものも充実していて、満足度の高い1日になりました。上海に来たら豫園の南翔饅頭店に並ぶ人は多いと思いますが、時間に余裕があるなら、ぜひ本家の街まで足を延ばしてみてください。

そして繰り返しになりますが、素鴨を見かけたら迷わず買ってください。あれは本当においしいです。

上海のほかのおでかけ記事もどうぞ。

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