上海駐在生活の中で「一度は行ってみたい」と思っていた七宝老街(チーバオラオジエ)に、ようやく足を運んできました。地下鉄でサクッと行けるのに、街並みは驚くほど歴史を感じる古き良き中国そのもの。しかも食べ歩きグルメがどれも安くて美味しくて、気づけば2人で100元前後、日本円にして2,000円ちょっとでお腹いっぱいになるまで食べ歩いてしまいました。この記事では、七宝老街の雰囲気や歴史、名物の湯圓(タンユエン)の由来、ちまきなどのローカルグルメ、レトロなおもちゃ屋との出会いまで、実際に歩いた順番でまとめて紹介します。
- 七宝老街ってどんな場所?
- 「七宝」の名前の由来と歴史
- 老街の雰囲気・見どころ
- アクセス方法(簡易マップつき)
- 七宝老街の食べ歩きグルメ
- 昔懐かしいファミコンとの出会い
- 費用感まとめ|2人100元で満腹
- 次に行く人へのアドバイス
- よくある質問
- まとめ
七宝老街ってどんな場所?
七宝老街は、上海市街地の南西側・閔行区にある水郷の古い街並みです。上海中心部から地下鉄でサッと行けるアクセスの良さがありながら、一歩足を踏み入れると赤い提灯が並ぶ石畳の路地、水路にかかる石橋、木造の楼閣など、昔ながらの中国らしい景観がぎゅっと詰まっています。豫園や城隍廟に近い雰囲気ですが、七宝老街の方が食べ歩きグルメの店が密集していて、よりローカル感が強いと感じました。

「七宝」の名前の由来と歴史
七宝という地名は、五代十国の後晋の時代に建立された「七宝寺」に由来すると言われています。その後、北宋の時代である1008年頃にこの一帯が正式に「七宝」と呼ばれるようになり、今のような街並みの基礎は明代初期にまで遡るそうです。現地では「春秋の水、宋朝の町、明清の建築、現代の人」というフレーズで七宝の歴史の重なりが表現されているのを見かけました。つまり、水路の歴史は古代春秋時代にまで遡り、町としての成り立ちは宋代、今見られる建築様式は明清時代のものが色濃く残っている、というわけです。2000年頃から街並みの修復が進められ、今のように観光客も歩きやすい古鎮として整備されたようです。
歴史的な背景を知ってから改めて街を眺めると、赤い柱や木彫りの装飾、瓦屋根のカーブひとつひとつに「ただの観光地」ではない重みを感じられて、写真を撮る手が止まりませんでした。
老街の雰囲気・見どころ
七宝老街のメインストリートは石畳になっていて、両側に赤提灯を下げた店が軒を連ねています。雨上がりのタイミングで訪れたのですが、濡れた石畳に提灯の赤色が映り込む景色がとても綺麗でした。

街の中には水路が流れていて、アーチ型の石橋がかかっています。橋の欄干には彫刻が施されていて、水路沿いに建つ建物は上海の街中ではなかなか見られない江南の水郷らしい雰囲気です。

老街の中心付近、「鐘楼広場」と呼ばれるエリアには三層建ての立派な楼閣が建っていて、老街のランドマーク的な存在になっています。周りには緑も多く、雨の中でもベンチに座って休んでいる人たちがちらほらいました。

アクセス方法(簡易マップつき)
七宝老街への最寄り駅は地下鉄9号線の「七宝」駅で、駅からは徒歩10分ほどです。改札を出て「宝老街」の案内看板に沿って歩けば迷うことはありません。実際に老街の入口付近にも、下の写真のような案内標識が立っていました。

長寧区・徐汇区・普陀区など上海市街地の主要エリアからの位置関係をざっくりまとめると、以下のようなイメージです(あくまで簡略図なので、実際の所要時間は乗換駅や当日の運行状況によって前後します)。

| 出発エリア | 目安ルート | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 長寧区 | 地下鉄9号線で直通 | 約20分 |
| 徐汇区 | 地下鉄9号線で直通 | 約20〜25分 |
| 普陀区 | 地下鉄11号線→9号線に乗り換え | 約35分 |
七宝老街の食べ歩きグルメ
七宝老街に来たら絶対に外せないのが食べ歩きグルメです。とにかく安い・美味しい・ローカル感満載の三拍子が揃っていて、気づけば長い時間食べ歩きだけで過ごしていました。
名物・湯圓(タンユエン)|由来と種類、黒ごまが絶品
湯圓(汤圆)は、もち米粉を丸めて作る中国の伝統的な団子で、「团圆(団らん・円満)」という言葉と発音が似ていることから、家族円満の願いを込めて元宵節(旧正月から数えて15日目)や冬至などの節目に食べられてきた縁起物のスイーツです。中に餡を包んで茹でて作るのが基本で、地域によって「元宵」と呼ばれたり作り方が少し違ったりしますが、七宝老街ではこの湯圓が一年を通して名物になっています。

実際に立ち寄った湯圓店の看板には、鮮肉(豚肉)・芝麻(黒ごま)・荠菜(季節の青菜)・豆沙(あんこ)・枣泥(なつめ)・花生(落花生)など、驚くほど多彩な味が並んでいました。1個5元前後というローカル価格も嬉しいポイントです。壁には2009年の受賞歴や2010年上海万博の旅行推薦の認定証が飾られていて、地元でも長く愛されてきたお店だということが伝わってきました。


実際に食べてみると、もちもちの皮の食感がとにかく良く、どの味も甘さ控えめで食べやすい印象でした。中でも一番感動したのが芝麻(黒ごま)味。噛んだ瞬間にとろっと黒ごまの餡が溢れてきて、香ばしさと甘さのバランスが絶妙です。正直、いくつでも食べられそうなくらい美味しかったので、七宝老街に行くなら黒ごま味の湯圓は絶対に試してほしいです。

ちまきも外せない一品
湯圓と並んで感動したのがちまき(粽)です。中国のちまきはもち米に肉や卵黄などの具材を練り込んで竹の葉で包んで蒸したもので、七宝老街の屋台で買ったものは、もち米にしっかり味が染み込んでいて、竹の葉の香りも相まって想像以上のボリューム感と満足感でした。食べ歩きのお供に小さめサイズを1つ買っただけでもお腹にたまるので、他のグルメと組み合わせて楽しむのがおすすめです。
鵞鳥(ガチョウ)の丸焼き・鵞湯麺などローカルグルメ
老街を歩いていると、鵞鳥を丸ごと燻製・煮込みにした「醉鹅(酔鵞)」を扱うお店も目に入りました。店先には丸ごとの鵞鳥がずらりと並び、鵞湯麺(15元)、鵞肝麺(28元)、鵞胗麺(28元)といったメニューが看板に大きく掲げられていて、地元の人たちの行列ができるほどの人気ぶりでした。今回は食べ歩き中心であえて麺までは頼みませんでしたが、次はゆっくり座って一杯食べてみたいお店です。

昔懐かしいファミコンとの出会い
食べ歩きの合間にふらっと入った雑貨店で、思わず足を止めてしまったのがレトロなゲーム機コーナーです。「小霸王」というブランドの家庭用ゲーム機が棚に並んでいて、これは1990年代の中国で爆発的に流行った、日本のファミコンに近い存在のゲーム機ブランド。当時のデザインを踏襲した復刻モデルで、121種類のゲームが内蔵されているとパッケージに書かれていました。古き良き街並みの中に、こういう懐かしいアイテムがさらっと置かれているのも七宝老街の面白いところだと思います。

費用感まとめ|2人100元で満腹
今回、湯圓・ちまきなどを2人であれこれ食べ歩いた合計は、だいたい100元前後(日本円で2,000円ちょっと)でした。それでもお腹がいっぱいになるくらい食べられたので、コストパフォーマンスの良さは間違いなく七宝老街の魅力のひとつです。
| グルメ | 目安価格 |
|---|---|
| 湯圓(1個あたり) | 5元前後〜 |
| ちまき(1個) | 数元〜10元程度 |
| 鵞湯麺 | 15元 |
| 鵞肝麺・鵞胗麺 | 各28元 |
※価格は訪問時に店頭で見かけたものです。時期やお店によって変動する可能性があります。
次に行く人へのアドバイス
- お腹を空かせて行くこと。食べ歩きグルメの種類が本当に多く、少し歩くたびに気になるお店が出てくるので、満腹の状態で行くと確実に後悔します。
- 臭豆腐など、普段挑戦しないローカルグルメにもぜひトライしてほしいです。七宝老街は値段も手頃なので、「気になるけど普段は食べない」ようなディープなローカルフードに挑戦するのにちょうど良い場所だと思います。
- 雨の日でも老街の雰囲気は十分に楽しめますが、石畳が滑りやすくなるので歩きやすい靴がおすすめです。
よくある質問
Q. 七宝老街はどのくらいの時間があれば楽しめますか?
A. 食べ歩き中心であれば1〜2時間程度でも十分楽しめます。写真を撮ったり、雑貨店を覗いたりとゆっくり回るなら半日ほど見ておくと安心です。
Q. 湯圓はお土産として持ち帰れますか?
A. お店によっては生の湯圓(生汤団)を購入できるところもあります。冷蔵・冷凍が必要なものが多いので、持ち帰る場合はホテルの設備を確認しておくと良さそうです。
Q. 子供連れでも楽しめますか?
A. 食べ歩きグルメが中心で歩行者天国のような通りなので、小さなお子さん連れでも歩きやすい印象でした。石畳が濡れていると滑りやすいので、その点だけ注意が必要です。
まとめ
七宝老街は、地下鉄でアクセスしやすいのに、歴史ある水郷の街並みと安くて美味しい食べ歩きグルメが両方楽しめる、上海の中でもかなりお気に入りのスポットになりました。特に湯圓の黒ごま味とちまきは、次に行っても絶対にまた食べたいと思うくらい美味しかったです。上海に住んでいる方も、旅行で訪れる方も、ぜひお腹を空かせてローカルグルメの食べ歩きを楽しんでみてください。
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